見られても、選ばれない理由。

INTRODUCTION

テレビCMは話題になれば売れるのか?

多くの企業が「バズったCM=売上につながる」と信じています。
しかし現実には、CMが話題になっても売上が伸びないケースが多数あります。
その理由は、認知率に潜む“2つの罠”にあります。

MISUNDERSTANDING 01

CM認知率とプロダクト購入意向は別物

CM認知率は「CMを見た・覚えている」だけの指標です。
商品そのものの認知(プロダクト認知)とはイコールではありません。

● 例:「CMは覚えているけど、商品名はわからない」
尖ったクリエイティブだけが認知されても、購入意向にはつながりにくいのです。

MISUNDERSTANDING 02

CM認知率データは実態より高く出やすい

CM認知率の調査は、構造的に数値が“盛られる”傾向があります。

・質問前にブランド情報を見せられている
・CMを2回見せた直後に認知を尋ねる

この状況では、実際より「見た気になる」錯覚が起きやすい。
市場で一度も放映していないCMで認知率10%以上という事例もあります。

CM認知率は、過信してはいけない指標です。

CORE PRINCIPLE

売上につながる本当の認知は「便益認知」

購入意向を最も強く動かすのは、商品・サービスの“便益(ベネフィット)”です。
顧客が買う理由を明確に伝え、その便益を認知してもらうことが肝要です。

● トリュフ:特別感や非日常体験
● 医療食:健康維持・予防という価値
● 代替プロテイン:環境配慮や新しい食スタイル

「便益を理解した顧客」は、最も強い購入者になります。

CATEGORY STRATEGY

商品カテゴリーにより戦略は変わる

全商材がテレビCMで売れるわけではありません。カテゴリー特性を理解する必要があります。

■ 日用品(シャンプー、ビール、洗剤など)
 認知拡大 → 店頭購買 が成立しやすい。

■ 特殊商品(医療食、高級食材、代替プロテインなど)
 認知だけでは不十分。便益認知+購入経路設計が必須。

単なる存在認知ではなく、購買文脈における「意味づけ=便益認知」が鍵になります。

SUMMARY

認知には「意味のある認知」と「意味のない認知」がある

・CM認知率は到達指標にすぎない
・プロダクト便益認知が購入意向と売上を生む本質的な認知
・カテゴリーにより最適な認知設計は異なる

「CMがウケた」で終わらせてはいけません。
本当の勝負はその先──“その認知がどんな意味を持つか”。
そこにブランドの成否が決まります。