新規事業立ち上げの失敗回避術!|成功企業が実践する3つのポイントとは?

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新たな事業を立ち上げることは、企業の命運を分ける大きなチャレンジとなります!

しかし、多くの企業は新規事業の成功を目指すものの、志半ばで撤退するという結果に終わってしまうことも少なくありません。

では、そのような結果を招いてしまう主な要因は何なのでしょうか?

本記事では、新規事業立ち上げの失敗につながる「3つの要因」を紹介します。

さらに、新規事業の立ち上げを成功させた企業が実践する3つのポイントも解説していますので、是非、最後までご覧ください!

新規事業が失敗する3つ要因とは?

新規事業が失敗する要因の一つ目は、採用されたアイデアをどう展開していくのか、ビジョンや戦略、追加投資の有無などについて、社員に何一つ伝えられていないことが挙げられます。

新規事業に取り組む際には、なぜそれを行うのかという「背景」と、何をどう変えたいのかという「目的」といった明確な方向性が必要です。

手段である「アイデア」や「イノベーション」を追求するだけでは、アイデアコンテストそのものが目的化し、「我々は現場の声を反映するフラットな企業である」という言い訳になってしまうケースもあるのです。

二つ目の要因は、組織、文化、およびプロセスが既存の事業に過度に最適化されており、新たな挑戦に向けたモチベーションが損なわれているという点です。

新規事業は、多くのアイデアを試し、小さな失敗で得られた知見を活かしながら、さらに優れたアイデアを生み出す必要があります。

しかし、一つの事業アイデアに固執したり、全てのリスクを排除したりしなければ始められないと考える企業も少なくありません。

この段階で確実性を求めてしまうと、成長に必要なデータを得ることができなくなってしまうのです。

そして、三つ目の大きな失敗要因は、関係者の誰もが本気で変革を望んでいないということです。

企業業績が悪いわけでもなく、ブラック企業でもなく、多くの社員が居心地が良い企業ほどこの傾向があります。

順調に続いてきた企業ほど自発的な変革は難しく、何だかんだ良い会社だから、社員も大きな危機感を持つことがありません。

この章のまとめ

新規事業が失敗する3つの要因
   ↓
❶新規事業を開発しなければいけない「背景」や「目的」が社員に伝えられていない
❷既存事業の枠組みに囚われてしまい、新たな挑戦のモチベーションが損なわれている
❸関係者の誰もが本気で変革を望んでいない

新規事業立ち上げで疲弊する人材

事業のライフサイクルには、「0→1(ゼロイチ)」と呼ばれる立ち上げ期「1→10」と呼ばれる成長期「10→100」という大規模展開・維持期のステージがあります。

それぞれのステージでは、異なる能力やマインドセットが求められます

歴史が長く、順調に続いてきた企業ほど、「0→1(ゼロイチ)」に求めれられる能力やマインドセットを持った人材が少なく、育ちづらいという現実があります。

だからこそ、既存事業で実績がある社員や中堅社員が、畑違いの部署から新規事業にアサインされることになります

「1→10」、「10→100」に求められる能力やマインドセットを強化してきた人材にとっては、そもそも必要とされていなかった「0→1」の能力強化やマインドセットを求められて疲弊してしまうのです。

また、既存事業では過去の経験から学んだノウハウが蓄積されており、大きな過ちを避けやすい傾向にあります。

一方で、新規事業では、すぐには成果が上がらない傾向にあるため、人事評価につながりづらいのです。

この章のまとめ

新規事業立ち上げでなぜ人材が疲弊してしまうのか?
   ↓

❶立ち上げ期、成長期、維持期では求められる能力やマインドセットが違う
❷順調に続いてきた企業はそもそも「0→1(立ち上げ期)」人材は求められていなかった
❸やむなく既存事業で実績がある社員や中堅社員が、新規事業にアサインされる
❹「0→1」の能力強化やマインドセットを求められて疲弊する

人事評価上不利になってしまう

成功する企業の3つの特徴

新規事業立ち上げに成功する企業には、いくつかの特徴があります。

一つは、社員を悩ませるような余計な要求をせず、無理なプレッシャーをかけずに時間をかけてじっくりと取り組む姿勢を貫いている点です。

上層部から「早く成果を出せ」との圧力がかかると、本来顧客に向き合うべき視点が曇り、成功報告に注力するようになる傾向があります。

また、人事評価制度においても、改革に積極的に取り組んだ人のみが昇進できるようにしたり、失敗を評価する制度設計に変えることです。

ただし、このような評価制度を確立するには時間がかかる場合もあります。

だからこそ、何よりも重要なのは、イノベーションを急かさずに、時間をかけても構わないと覚悟を決めて取り組む姿勢なのです。

そして、すべてを社内で完結させようとは思わず、社外のリソースを上手に活用していくことが成功への近道となるでしょう。

この章のまとめ

新規事業立ち上げを成功させるために必要なこと
   ↓

❶上層部がプレッシャーをかけずに、時間がかけてじっくり取り組むこと姿勢を貫くこと
❷改革に積極的に取り組むことや、失敗を奨励する人事評価制度を整えること

❸社内で完結させることにこだわらず、社外のリソースを上手に活用していくこと

まとめ

成功に向けては、企業からの適切なサポートや時間をかけた取り組みが重要です。

プレッシャーや成果重視の姿勢ではなく、イノベーションに時間をかける覚悟と、改革に積極的な人材を評価する環境を整えてください。

これらの環境を整え、最短ルートで「0→1(ゼロイチ)」のフェーズを乗り越えていきましょう

成功に向けての取り組みを継続し、変化と挑戦を恐れずに前進するお役に立てれば幸いです。