【連載/第18回】顧客と共に価値をつくる:共創マーケティングとユーザー参加型施策
■ 共創マーケティングとは?
従来のマーケティングは「企業が価値を定義し、顧客に伝える」一方向の構造が主流でしたが、現代では「顧客とともに価値をつくる=共創(Co-Creation)」が重要視されています。
■ ユーザー参加が生む価値の拡張
共創型の施策では、ユーザーが企画・改善・発信に参加することで、以下の効果が得られます。
- 顧客自身が関与することで愛着が増す
- 顧客視点のリアルなアイデアが得られる
- 顧客が発信者になることで自然な拡散が起きる
これは、企業が一方的に訴求するのではなく、ユーザーが自らブランドの価値を伝える構造を生み出します。
■ 具体的な施策の例
- 商品開発へのユーザー参加(アンケート、試作モニターなど)
- SNSを活用した投稿キャンペーン(例:「○○使ってみた」動画募集)
- ファンコミュニティの運営(意見交換や限定企画など)
■ 共創によって「Must Have」へと進化する
共創によって得られる最大の価値は、「企業が信じていた便益・独自性」が、顧客によって“Must Have”と感じられる価値に育っていくことです。
施策の初期段階では仮説であった価値が、共創を通じて現実の顧客との接点で磨かれ、結果的に真のブランド資産へと成長していくのです。